うなぎいも王国&カフェ~浜松産サツマイモのブランド化~
卸町団地の一角にある「うなぎいも王国&カフェ」にお邪魔しました。
サツマイモの頭にうなぎの体の愛らしいキャラクター「うなも」は、2019年ゆるキャラグランプリでは20位と健闘し、年々、注目度が増している。今日は、このキャラクターの仕掛け人うなぎいも協同組合の理事長 伊藤拓馬さんにお話をお伺いしました。
うなぎいもの誕生
造園業からさつまいも農業に参入した経歴を持つ伊藤さんは、多角的な視点から「うなぎいも」を開発し、生産だけではなく加工や流通、販売を行いながら新しい価値を生み出しブランド化していった。造園の草木の廃棄物処理を堆肥する過程で、農業の高齢化による後継者問題を目の当たりにした伊藤さんは、比較的育てやすいサツマイモを育て始めた。しかし、一般流通では浜松産サツマイモというイメージはなく、安値で取引されることが多かった。そこで、浜松の代名詞ともいえる「うなぎ」の骨や頭をつかった堆肥で育てるサツマイモを思いついたという。甘みが強くてねっとりしている「紅はるか」とい品種を育てているが、豊富なミネラルを含んだうなぎの堆肥を利用することで他の「紅はるか」の品種よりもアミノ酸が多く含まれ深いコクのある独特のさつまいも「うなぎいも」が生まれた。他の製品と差別化するため、ロゴ制作を考えたが、ロゴだと印象が弱いのでキャラクターをつくろうと生まれたのが「うなも」だという。キャラクターの認知は、流通、販売の一役を担っており、現在では、多くのうなものファンを持つ。
うなぎいも王国&カフェ
年々、増えるファンの聖地をつくるべく、2016年よりサツマイモ畑に近い卸町団地にある加工のための工場の一角に「うなぎいも王国&カフェ」をオープンした。お店に入ると、入り口にはうなもが出迎えてくれる。
詰め放題のうなぎいもをはじめ、うなぎいもを使ったかりんとう、羊羹、生キャラメルなどの製品、うなぎいものTシャツ、ステンドグラス、うなも版ムンクの叫びまでうなぎいも王国に相応しく徹底した空間となっている。
人気メニューは、浜松市中区肴町に店舗を構えるスリランカカレーの専門店「LaLaカレー」さんとうなぎいもを掛け合わせた「いもカレー」。サツマイモぺーストも添えられている。
スパイシーなスリランカカレーの辛さをさつまいもが丁度より塩梅で緩和してくれる。いもシェイクやうなぎいもアイスも、口に含んだ後ににしっかりとサツマイモの味が感じらる人気商品の一つ。
注目すべきは、「焼き芋バーガー」。初めて聞いたときは、まったく想像できず、どんな感じかなと思っていましたが、バンズにキャベツ、焼き芋、甘酸っぱいトリイソースを合わせた一品。試食してみると、とても美味しかったです。
大学芋や極ポテトなどが一皿にのったスイーツ三種盛り合わせ「うなぎいも」のそのままの味を堪能できるメニュー。今回、試食はできませんでしたが焼き芋の香りと甘みが感じられるという「いもティー」も是非、試してみたい。
ファンとともに
「うなも」のキャラクターは、FACEBOOK、インスタグラムなどをはじめとするSNSを通じて発信をするだけでなく、17Livesによる生配信も行っているという。そうした時代の流れもあって「うなも」が持つ可愛らしさと「うなぎいも」の美味しさが掛け合わさって、日本に留まらず、香港やマレーシアなどの海外にも販路を広げている。現地のサツマイモは味が薄いため、甘くコクのある「うなぎいも」は人気が高いそうだ。
また、様々なイベントでも「うなも」に会いに来てくれるファンも多いという。そんな「うなも」にはうなぎいも王国/ファンクラブが存在する。国王/うなも、執事/伊藤氏、メイド/ゆいにゃ、使用人/ファンの方々という徹底した世界観。また、会員のランクによっては商品開発の審査員もできる。一方向だけでない関係性がこの王国を育てているのだろうと感じさせてくれる。小さな王国ではあるが、ファンと共に成長し、さらなる活躍を見せてくれそうだ。
うなぎいも王国&カフェ
https://unagiimo.hamazo.tv/
TEL:053-443-8352
営業時間:月,水~日 10:00~18:00
定休日:毎週火曜日
住所:静岡県浜松市南区卸本町50
うなぎいもcafe通販サイト https://www.unagiimo.jp/