親子で楽しめる収穫体験!自然栽培で野菜を育てるイトウファーム
訪問した3月中旬は、緑色が美しいホウレンソウ、春菊、グリーンピース、ソラマメ、スナップエンドウ、ニンニクなどが
三方原台地の赤土に映えていました。
豆類にはかわいい花も咲いていました。
イトウファームってどんなところ?
イトウファームの伊藤禎啓さん、伊藤京美さんご夫妻は4人のお子さんも、多種多様な野菜も育てています。
イトウファームは、20年ほど前にバラ栽培から水耕栽培でのサラダホウレンソウへ転作しました。
現在、化学農薬を使わず、化学肥料も減らしてサラダホウレンソウを栽培できるように日々試行錯誤を重ねています。
1年ほど前からは、明るく広いガラスハウスの中で自然栽培で野菜も作りはじめました。
栽培方法に優劣をつけるのではなく、作り手が思いをかけて野菜を作ればいきいきとしたおいしい野菜を育てられると伊藤さんは話します。
そういう手をかけて育てたおいしい野菜を
わかってくれる人たちに届けたいという思い、
土を触りたいという思い、
資源を循環させたいという思いから、
自然栽培へ挑戦することにしました。
地元にある旬の野菜を地元で食べる
化学農薬や肥料を使わず野菜を育てる自然栽培ですが、イトウファームではさまざまな工夫をしています。
たとえば、相性いい野菜を隣同士に植えてお互いが成長し合うように促す「混植」をすることで、
害虫(その野菜にとっては悪い虫)を益虫(その野菜にとっては悪い虫を食べる虫)によって抑えることができるなんてこともあるそうです。
また、伊藤京美さんは、主婦視点で同じ種類の野菜がたくさんあるよりもいろんなものを少しずつあったほうがうれしいと考え、少量で色々な種類の野菜を作っています。バナナ栽培にも挑戦中だとか。
固定種や地域の在来種の野菜なども育てています。
その根本にあるのは、地元にある旬の野菜を地元で食べてもらいたいという思いです。
それは、地域で育てた旬の野菜は、地域の人の体がそのときに欲するものに合っているそうです。
例えば、気温が暑くなれば、水分が多い野菜が食べたくなります。
ちょうどその時、その地域では食べたくなるような野菜が旬を迎えるそうです。
こんないいことはないですね。
人に助けてもらって人の温かさを知った
自然栽培をはじめようと思ってから、手を貸してくれる人たちが現れて、今日までやってこられたと話します。
「これまで夫婦二人で悩みながら進めてきましたが、自分たちだけでは限界があることを知り、お互い助け合っていくことの素晴らしさ、人の温かみを知りました。」
周りに手助けしてもらったことを、今度はイトウファームが地域の親子に還元しています。
コロナ禍で外出できない日々が続き行動に制限がある中で、いろいろと窮屈な思いをしている人も多いかもしれません。
イトウファームの温室で開催される収穫体験やイベントに親子で来てもらって、交流が生まれ、みんなが喜んでくれることが何よりうれしいそうです。
「ここにきて、安心安全な野菜を見て、感じて、味わってほしい!」
そして子育ても野菜づくりも、他の人と会話をしたり、温かい応援の声が聞けたりすると頑張り続けられると言います。
収穫体験ではどんなことができる?
イトウファームの収穫体験は、SNSなどで開催日時が告知されます。
誰でも参加でき、北区三方原にあるガラスハウスで好きなものを収穫、購入できます。
伊藤さんは、「とにかくそのまま食べて味わってみてほしい」と言います。
遊びながら野菜を食べられるので、「びっくりするくらい子どもが野菜を食べた」なんて声も。
伊藤さんのお子さんたちももともと野菜が苦手でしたが、手伝ったり、自分で収穫するようになってからは食べ方が違うそうです。
ちなみに、水耕栽培をしていたときに使っていたタンクが埋まっていた穴があります。
収穫体験時に危ないので埋めようと考えていたそうですが、大人も子どもも穴に入って楽しんでいるのでそのままにしてあるそうです。
ぜひ入ってみてください!
野菜はどこで買える?
収穫体験のほかに、イトウファームの野菜は
中区のへっちゃらやさん
西区の珈琲香爐さん
北区のはちまんさん
などでも不定期で販売しているそうです。
ランチやお茶をしに行った先で野菜も買えるのはうれしい!
◆農園プロフィール
農園名:イトウファーム
住所:430-0836静岡県浜松市北区三方原町873-2
電話番号:053-436-4634